初心者向けサックスの値段は、どのくらいが適切か?→講師が答えます。
サックスを始めようと思ってるんだけど、
初心者はどのくらいの値段のサックスから始めればいいの?
こちらの疑問をテーマに、記事を書いていきます。
✔︎ この記事を書く人
こんにちは。
サックス講師の石橋と申します。
今回は、「初心者におすすめのサックスの価格帯」を紹介していきます。
初心者向けサックスの値段は、どのくらいが適切か?
サックスの値段は、安いものは5万〜7万、高いものは200万と、幅が広いです。
どの価格帯が初心者に良いのか、わかりにくいですよね。
初心者におすすめのサックスの価格帯
最初に結論から言ってしまうと、、、
初心者の方が購入する価格帯としては、
アルトなら15~35万。
テナーなら20~40万くらいの価格帯がおすすめです。
とりあえずやってみたい人は、15万~20万のものがおすすめ。
- とりあえず吹いてみたい。
- 長く続けるかわからない。
という、比較的軽い気持ちで始めようとしてる方には、15~20万くらいのサックスがおすすめです。
例えば、ヤマハの入門モデル「YAS-280」や「YTS-380」などです。
(のちのち紹介します)
というのも、あんまり高いサックスを買っても、すぐ辞めてしまうかもしれないからです。
- 「吹いてみたら、意外と性に合わなかった」
- 「練習が楽しくなかった」
- 「練習してたら、他に楽しいことが見つかった」
なんて理由で、すぐに辞める人は少なくありません。
サックスは上達に時間がかかるので、途中で他の趣味が見つかることもあります。
なので、軽い気持ちで始めるなら、価格の低いサックスから入門して、一度様子見するのがおすすめです。
(15〜20万のおすすめアルトサックスYAS-280↓)
(15〜20万のおすすめテナーサックスYTS-380↓)
長く続ける予定の方は、30~40万くらいのものがおすすめ。
- (2〜3年以上)長くコツコツ続けたい
- 絶対にサックスを吹けるようになりたい
- 強く憧れてるプレイヤーがいる
という方の場合、30~40万くらいのサックスがおすすめです。
例えば、ヤマハのスタンダードモデル「YAS-62」や「YTS-62」などです。(のちのち紹介します)
というのも、最初からある程度性能の良いサックスで始めた方が、上達も早く、サックスの買い替えも必要ないからです。
30〜40万くらいの価格帯は、サックスの中では「中の上」くらいのスペックです。
音が出しやすく、音色も綺麗で、キーも押しやすく作られてます。
練習が楽しく感じられ、上達が早まるでしょう。
アマチュアが楽しむには十分な性能でありつつ、一生使えます。
なので、長くコツコツ続けようと考えてる方なら、最初から30~40万くらいのサックスで始めるのがおすすめです。
(30〜40万のおすすめアルトサックスYAS-62↓)
(30〜40万のおすすめテナーサックスYTS-62↓)
10万以下のサックスはおすすめしない。
通販を見ると、5万〜10万で買える謎のメーカーの格安サックスがあります。
個人的には、そのような楽器はおすすめしません。
というのも、
- 音が出しにくい。
- 音が汚い。
- 音程が悪い。
- キーが固くて押しにくい。
- 構えにくい。
- 塗装がすぐに剥がれる。
- 故障したときの保証がない。
- 売るときに価値がほとんど無くなる。
などなど、安いのには、それなりの理由があるからです。
とくに「音が出しにくい」というのが一番問題ですね。
「音を出す」という根本的なところで苦労するので、練習どころではなくなり、挫折の原因になります。
僕も何本か格安楽器を買ったことがありますが、全て買って後悔してます。
初心者には絶対おすすめできない。
どうせお金を出すなら、少し値段が高くても、信頼できるメーカーのものを購入するのがおすすめです。
予算に応じたサックスのおすすめ。
ここからは、予算ごとに応じたサックスのおすすめを書いていきます。
ご自身の予算と合わせて確認してみてください。
予算10万円以下のおすすめサックス。
正直、予算が10万円以下なら、サックスよりも「デジタルサックス」の方がおすすめです。
(こうゆうやつ↓)
デジタルサックスとは、サックスの運指や機構はそのままに、息を吹き込むと録音されたサックスの音が流れる電子楽器です。
(こんな音↓)
生音ではないので、少し安っぽい感じはしますが、音量を調節できたり、イヤホンから音を出すことができるため、近隣の迷惑になることなく練習できます。
10万円からスタートするなら、まずは電子サックスで「運指」や「楽譜の読み方」を覚えて、のちのち本物のサックスに移行するのもアリかなと。。。
10万円以下の質の悪いサックスを買うよりは、全然良い導入だと思います。
デジタルサックスにもいろいろな種類がありますが、10万以下なら、ヤマハの「YDS-150」が性能的に一番おすすめです↓
予算10〜20万のおすすめサックス。
予算10〜20万なら、ヤマハの一番価格の低いアルトサックスがおすすめです。
(YAS-280↓)
価格は15万くらいですが、サックスとしての最低限の性能は備わってます。
そして何より、大手楽器メーカー「YAMAHA」のサックスなので、アフターケアもあり、”故障”とか”初期不良”とかの心配がないのが、良いところですね。
初心者が導入で手に取るのに、最適なサックスだと思います。
予算20〜30万のおすすめサックス。
予算20〜30万なら、少し良いアルトサックスと、テナーサックスも選択肢に入ってきます。
アルトなら、ヤマハの「YAS-480」がおすすめで、
テナーなら、ヤマハの「YTS-480」がおすすめです。
(アルトYAS-480↓)
(テナーYTS-480↓)
価格は、アルトが約25万。テナーが約28万円です。
このヤマハの「480」シリーズは、ヤマハの上位機種の”ネック”と互換性があるのが特徴です。
(”ネック”というのは、この部分です↓)
ネックは「音色」や「吹き心地」に影響するパーツで、
これを自分好みのネックに交換することができます。
もちろん、そのままでも吹きやすい楽器ですが、”のちのちアップグレードできる要素”もあるので、予算20〜30万の方にはヤマハの「480」シリーズがおすすめです。
ちなみに、ヤマハのサックスばかりおすすめしてますが、僕は別にヤマハの回し者ではありません。
ヤマハは大手国内メーカーであり、他の同価格帯のサックスと比べて質が高くて、コスパが良いので、自然とヤマハが多くなってしまいます。。
予算30〜40万のおすすめサックス。
予算30〜40万なら、ヤマハの「62」シリーズや、ヤナギサワの「WO-2」シリーズがおすすめです。
ヤマハの62シリーズというのは、おそらく日本で一番人気のサックスです↓
価格はアルトが約35万、テナーが約40万です。
- 吹き心地、
- 音色、
- キーの押しやすさ、
- 構えやすさ、
などなど、どれも質が高く、最高モデルに近い性能があります。
(もちろん、ヤマハのアフターサポート対象商品)
少し前ですが、全国の楽器屋さんが「今年、おすすめしたい楽器」を選ぶ『楽器店大賞2021』のサックス部門で、この62シリーズが大賞を受賞してました。
「迷ったらコレを買え!」
と言えるサックスの1つです。
そして、もう1つのおすすめとして、同じような価格帯と性能で、ヤナギサワの「WO-2」というシリーズがあります↓
価格は、アルトが約37万、テナーは約46万くらいです。
(テナーが予算オーバーだ)
ヤナギサワも国内のメーカーで、職人さんが1本1本手作業で組み立てます。
この「WO-2」は管体に「銅」が使用されていて、
- 軽い吹き心地
- 柔らかい音色
- 赤っぽい色味
が特徴です。
ヤマハの62シリーズと比べると”音色が柔らかめ”ですが、それ以外の性能はほとんど変わらないので、見た目の好みで、どちらか決めても良いと思います。
「62」も「WO-2」も、どちらも性能の高い楽器なので、どちらを買っても問題なし!
予算40万以上のおすすめサックス。
予算40万円以上出すなら、プロ仕様のものがおすすめです。
ヤマハの「875EX」シリーズや、ヤナギサワの「WO-20」などは、プロや音大生も使ってます ね↓
2つとも、アルトは約55万円で、テナーだと約65万くらいです。
このレベルになると、
- 音色
- 吹き心地
- キーの押しやすさ
- 音程
どれも最高の品質です。
文句がありません。
練習がとても楽しく感じられることでしょう。
お金に余裕のある方、サックスを本気で取り組みたい方におすすめです。
初めてのサックス購入前に知っておくべきポイント
最後に、初めてサックスを購入する前に、知ってほしいことを紹介しておきます。
- サックス本体以外に必要なもの。
- 中古品を買おうとしてる人向け。中古品のメリットどデメリット。
この2つだけ紹介しておきます。
サックス本体以外に必要なもの。
サックスは、本体以外に必要なものがいくつかあります。
マストで買うべきものはこちらです↓
- スワブ(お手入れ用品)
- リード
この2つだけは買っておいた方が良いです。
✔︎ スワブ(お手入れ用品)とは?
「スワブ」とは、サックスの管の中を掃除するためのアイテムです。
サックスを吹いたあとは、スワブで管内の唾を拭き取らないと、カビが生える原因になります。
なので、サックスを買うならスワブも絶対買うようにしましょう↓
✔︎ リードとは?
リードとは、サックスの吹き口に取り付ける、植物のパーツのことです。
リードは割れやすく、定期的に交換が必要な消耗品です。
なので、常にストックを持っておく必要があります。
(アルト用↓)
(テナー用↓)
「スワブ」と「リード」だけは、サックス購入時に一緒に買っておきましょう。
中古品を買おうとしてる人向け。中古品のメリットとデメリット。
中には、「中古品を買おう」と考えてる方もいると思います。
中古品は価格が低く入手できるのがメリットですが、メンテナンスされた後の状態か、わからないのがデメリットです。
というのも、もしメンテナンスされてない楽器の場合、追加で最大10万円くらいの”メンテナンス費用”が重なる場合があるからです。
✔︎ メンテナンスしないと、サックスは吹けなくなる。
サックスは1〜2年に1回くらい、楽器屋さんにメンテナンスしてもらわないと、一部のパーツが劣化して、音が鳴りにくくなります。
ちゃんとメンテナンスに出してれば、1回のメンテナンス1万円くらいの費用で済むのですが、何年もメンテナンスに出してなかったり、扱いが悪いものだと、そのぶんメンテナンスの費用が多くかかります。
もしメンテナンスがされてない楽器を買ってしまった場合、追加で自分でメンテナンスに出さないといけないし、その間はサックスが吹けません。(1週間〜1ヶ月くらい)
時間もお金も、余分にかかる可能性があるので、中古品を買う場合は、「メンテナンスに出されたあとの物なのか?」確認してから買うようにしてください。
まとめ
今回は、
サックスを始めようと思ってるんだけど、
初心者はどのくらいの値段のサックスから始めればいいの?
こちらの疑問をテーマに記事を書いてみました。
長くなりましたが、本記事の重要な箇所だけまとめるとこちらです↓
- 初心者は15〜35万くらいの価格帯のサックスがおすすめ。
- お試しで始めたい方にはヤマハの「280」シリーズがおすすめ。
- 長くコツコツ続けたい方には、ヤマハの「62」シリーズがおすすめ。
- 10万以下の謎のメーカーの激安サックスは買わないで。
- 中古品は「メンテナンスされた後の物」を買うようにして。
こんな感じです。
長くなりましたが、皆さんの楽器選びの参考になれば幸いです。
以上になります!
終わり!