【サックス講師が書く】楽に良い音を出すための「息の入れ方」。

こんにちは。
サックス講師の石橋と申します。

今日は、サックスの息の入れ方について、書いていこうと思います。
息の入れ方、とても大事です。
息の入れ方をこだわるだけで、
- 音が楽に出せるようになったり、
- 音色が豊かになったり、
- 演奏が楽になったり、
さまざまな良いことが起きます。
ぜひ参考に見ていってください。
知ってほしい。楽に音が出せる息の入れ方。
「ため息」みたいな息の入れ方。

サックスを楽に鳴らす息の入れ方は、「ため息」をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
- つかれたとき、
- 重い物を運んだとき、
- 階段を登り切ったとき、
「はぁ~」って、つい息が出てしまいますよね。
あれです。
ため息=力を抜いたときに出る息。
ここで理解してほしいのは、
ため息は、力を抜いたときに出る息ということです。
力を込めて吹く息↓
- ろうそくの火を「フっ!」と一瞬で消すときとか、
- 熱いラーメンを「フー!フー!」と冷ますような、
そうゆう故意に強く出す息ではないということです。
どちらかというと、体から力が抜けるの同時に、空気が自然と口から漏れ出す。
そうゆう、リラックスした息の吐き方が、「ため息」なのです。
でかい「ため息」は、ものすごいパワーがある。

「ため息」と言ってしまうと、「ほっ」としたような、小さな息のように思えるかもしれません。
しかし、大きい「ため息」だと、ものすごい息のパワーがあるのです!
試しに今、体感してみましょう。
まず、「もうこれ以上吸えない!」というほど、息を吸ってみてください。
- 思わず肩が上がるほど、
- 思わず胸が張るほど、
- 思わず背筋が伸びてしまうほど、
そのくらい吸えたらOKです。
たくさん息が吸えて、もう吸えないくらいになったら、力を抜いて息を吐いてみましょう。
「はぁ~~~~~~」と。
そしたら、すごい量の息が、口から勝手にあふれ出るはずです。
(強く出そうと思ってないのに、勝手に。)
サックスを吹くときに使ってほしいのは、この息の出し方です。
この息の出し方が活用できると、楽器がもっと簡単に鳴らせるようになります。
多くの人が、力を入れて、頑張って息を出してる。

「サックスが上手く鳴らせない」
という生徒をよく見てると、
力を入れて、頑張って息を吹いてしまってる人が多い印象です。
(先ほど書いたような、ろうそくの火や、熱いラーメンを吹くような、力任せな息の出し方です。)
力任せに息を吹いてしまうと、すぐに疲れて、長く演奏できなくなってしまいます。
ついでに、筋肉も硬直してプルプル震え、音も震えてしまうでしょう。
楽に音を出すためには、より効率的に。
少ない力で、パワーのある息を出せないといけないのです。
「力を入れて出す息」+「力を抜いて出す息」=最強。
そこで、最初に紹介した「ため息」みたいな「力を抜いて出す息」というわけです。
- 力を込めて出す息。
- 力を抜いて出す息。
このどちらも使って、息を出すイメージです。
2つの息の出し方を同時に行うと、そんなに力を入れてないのに、すごい速さの息が、楽に口から出せます。
快適に鳴らせるようになる。

「力を抜いたときの息」と「力を入れたときの息」。
このどちらも使って楽器を吹くと、あら不思議。
楽に大きな音が出ます!
大事なのは「力を抜いたときに出る息」を知ることと、活用すること。
実際に演奏で活かせるほど慣れるには、少し時間がかかると思います。
しかし、慣れたら本当に快適です!
- 長いフレーズも、
- 長い曲も、
- 1時間以上のコンサートも、
体力に余裕をもってできるようになります。
なので、今「息」で悩んでる人は、ぜひ「力を抜いたときに出る息」を体験し、練習してみてください!
活字だけで上手く伝わったのか心配ですが、皆さんの奏法のヒントになれば幸いです。
注意点:息をたくさん吸うのを忘れないように。

最後、注意点だけ。
よくある失敗ですが、
息の”吐き方”に集中しすぎて、”吸い方”をテキトーにしないように注意です。
息は、あくまで吸ってから吐くもの。
吸えないと、吐けないものです。
たくさん吸ってないと、パワーのある息が出せません。
吐く前に、「たっぷり吸う」というのだけ忘れないで練習してみてください。
以上!終わり!