【サックス】「息が続かない」→息を長く続けるための方法を紹介。
こんにちは。
サックス講師の石橋と申します。
今回は、サックスの息を長く続ける方法についてお話していきます。
というのも最近、僕の生徒さんから「息」関係の質問が多く寄せられたからです。
- 息が長く続かない。
- すぐに息切れしてしまう。
- どうしたら、息が長く続くようになるの?
このような質問が、本当に多いです。
なので、僕のこれまでの経験から、息を長く続けるための方法を、一回まとめてみます。
同じような悩みをお持ちの方は、ぜひ参考に見ていってください。
息を長く続かせるためには。
最初に結論を言ってしまうと、
息を長く続けるためには、
「息を音に変換する効率」を上げることが大事です。
サックスに息を吹き込んだ時、
息が効率良く音に変換されれば、
少ない息でも音が長く続けらるようになります。
「息が苦しい」と相談される方の演奏を見てると、
”息はたくさん吹き込んでるのに、音が上手く出てない”という印象を持つことが多いです。
では、どうしたら息を効率良く音に変換できるのか?
その部分を話していきます。
息を効率良く音に変換するために必要なこと。
息を効率よく音に変換するために必要なことは、主に4つです。
- リードが振動しやすいアンブシュア(咥え方)にすること。
- 口の横から息が漏れがないようにすること。
- マウスピースを浅めに咥えること。
- リードを柔らかいものにすること。
この4つのポイントを押さえることで、多少息が長く続くと思います。
少し細かいですが、それぞれ紹介します。
①リードが振動しやすいアンブシュア(咥え方)にすること。
マウスピースを咥えるとき、リードが振動しやすい口の状態をイメージして咥えましょう。
サックスはリードが振動して音が鳴る楽器です。
- リードを下唇で強くおさえたり、
- マウスピースを強く噛んだり、
- 下唇に力が入って硬くなっていたり、
このような状態だと、リードが上手く振動できません。
リードが振動しやすいように、
リードに直接触れる「下唇」は、ふわっと、優しく、柔らかい状態を保って、リードに触れることが大切です。
そして、必要以上にマウスピースを強く咥えすぎないように注意しましょう。
吹いてて顎が疲れたり、下唇の裏に歯形が付いて痛くなる人は、強く咥えすぎかもしれません。
マウスピースの咥え方は、実際にレッスンで見ないと判断できませんが、もし今まで意識したことが無い場合、ぜひ意識してみてください。
②口の横から息が漏れがないようにすること。
吹いてるときに、口の横(口角)から「スーッ」と息が漏れるのも注意しましょう。
これは単純に、息がもったいないです。
息が無駄になってしまっている状態なので、なるべく息漏れは少なく。
息漏れしない程度に、口を締めるようにしましょう。
ただし、あまり強く締めすぎると、今度はリードが振動しにくくなるので、その塩梅は気をつけましょう。
③マウスピースを浅めに咥えること。
マウスピースを咥える深さも、実は音の効率にかかわってきます。
実際に試してもらうとわかりやすいですが、
マウスピースを”深く”咥えると、
音は出やすいけど、息の消費が多いです。
逆に、マウスピースを”浅く”咥えると、
音は出にくいけど、息の消費が少なくなります。
もしかしたら、息が続かない人は、マウスピースを深く咥えすぎているかもしれません。
(浅すぎても苦しいんだけどね)
一度マウスピースを浅く咥えて、練習してみましょう。
息の消費が抑えられ、今までより長く音が伸ばせる可能性があります。
僕の生徒さんで、少し浅く咥えただけで、今までの倍近く息が長く続いた方もいました。
④リードを柔らかいものにすること。
音を効率良く出すうえで、リードの硬さも重要です。
というのも、
プロでも、リードが硬すぎると、音が出にくくて、息が苦しくなるからです。
サックスのリードは「2」「2半」「3」と、
いろいろな硬さがありますが、その中でもさらに個体差があり、吹き心地はバラバラです。
音が出しやすいリードを選んで吹くようにしましょう。
- リードを10枚買ったら、10枚”全部”吹く。
- 吹き心地の良いリードで練習する。
- 吹きにくいリードは、もったいないけど吹かない。
音が出しにくいリードで練習すると、息が続かないのはもちろんですが、変な癖もつきやすくなります。
面倒だとは思いますが、リードは必ず吹きやすいものを選んでから練習してください。
もちろん、肺活量も大事。
ここまで、息を音に変換する”効率”の話をしましたが、
長く息を続けるには、もちろん”肺活量”も大事です。
といっても、
「たくさん息を吸う」
というだけのことですが、これが意外とできてない方が多いです。
人間が本気で息を吸うと、体に以下のような変化が起きます↓
- 肩が上がる。
- 胸が前に出る。
- 背筋が伸びる。
- お腹が前や横に膨らむ。
このように体が変化するまで、息を吸うようにしましょう。
ここまで息を吸えれば、少し力を抜いただけで、大量の息を楽に吐き出すことができます。
大量の息を楽に出せれば、音を軽々と出すことができ、息が長く伸びたり、苦しくなくなります。
なので、どんな時でも息はたっぷり吸うように意識しましょう。
補足:腹筋は関係ない。
これは補足ですが、サックスの息を長く続けるに当たって、腹筋は関係ありません。
というのも、息を長く伸ばすのに腹筋は使ってないからです。
よく「腹筋が足りないんだ」と、息が続かないのを筋肉のせいにする話を聞きますが、全く関係ありません。
プロのサックス奏者を見て貰えばわかると思いますが、
お腹がぽっこり出てるプロは多いです。
もし腹筋が必要なら、プロはみんなお腹が凹んでないとおかしいですよね?
だから、プロでも腹筋は使ってないのです。
なので、腹筋を鍛えるのは健康目的だけにしましょう。
まとめ。
今回は、息を長く続けるための方法というのを、僕なりにまとめてみました。
改めて、今回の記事の内容をまとめるとこちらです↓
✔︎ 息を長く続けるためには、息を音に変換する”効率”が大事!
そのためには、
- リードが振動しやすいアンブシュア(咥え方)にすること。
- 口の横から息が漏れがないようにすること。
- マウスピースを浅めに咥えること。
- リードを柔らかいものにすること。
こんな感じです。
音を出す効率が良くなれば、必ず今よりも長く息が伸びるようになります。
実際に試してみて下さい。
今回は以上になります。
サックスに関する相談・質問は、記事下のコメント欄か、僕のXまで!
おわり!